経管 個人事業主の経営を補佐した経験で証明する場合【千葉ルール】

建設業許可を申請する際には、経営業務の管理責任者の要件として「5年以上建設業の経営経験がある」という事が必要となります。

でも、代表をしていた父親が無くなり最近事業を引き継いだ…

こういった事情の方もいらっしゃるでしょう。このような場合、建設業許可では「6年以上建設業の経営を補佐した経験がある」なら経営業務の管理責任者として認めるというルールがあります。

とはいえ、建設業許可申請の際はそれを証明できないとどうしようもありません。今回はこのような時にどういった資料が必要となるか。将来の為に何を準備しておけばいいかを解説致します。

この解説は千葉県で建設業許可を取得する際のルールを基準にしておりますので、その他の都道府県のお客様はその点だけご注意下さいね。

【このページの目次】
個人事業主で無くても経営経験を証明できる?
補佐経験の証明に必要となる書類
将来に備えて個人事業主が準備しておく事
このページのまとめ

個人事業主でなくても経営経験を証明できる?

補佐経験って何?

通常、建設業許可の経営業務の管理責任者の資格がある事を証明するのは、自身が代表として申告していた確定申告書が必要となります。

確定申告書に併せて、建設業許可に関する請求書とそれに対応する預金通帳を添付して、本当に建設業の経営経験があるよという形で証明をするのです。

ですが、例外措置として、経営の補佐をしている立場でいらっしゃった方については、6年間経営をサポートしていたという証拠を提出すればそれでも経営業務の管理責任者の資格があるのです。

これを「個人事業主の補佐経験での証明」と言ったりします。

個人事業主の補佐経験証明は救済措置

建設業許可を持っている個人事業主がいたとしましょう。親子二人で建設業を営んでいたとします。例えばですが、父親が無くなってしまった場合、持っていた建設業許可は無くなってしまう事になります。

そうすると残された一人は仕事が出来なくなってしまいますよね。

補佐経験が認められないとすると、個人事業主の場合は代表者である父親が事業主として申告していますから、残された息子は経営経験の証明ができずに建設業許可が取得できません。

実際にあった例で言うと、建設業許可は取得していないが先代のご主人から20年以上建設業許可を営んでいた方がいらっしゃいました。

3年程前にご主人が他界してしまい、以降は従業員を抱え奥様が切り盛りされていました。

ある時、元請けから建設業許可を取得しないと仕事を回せない。と言われました。建設業許可には「5年以上建設業を経営していた事」が条件になります。

亡きご主人と20年以上一緒に建設業を営んでいらっしゃいましたが、確定申告はずっとご主人の名前でしてきており、奥様は3年程度しかありません。

こういった時に何か方法がないと、建設業者はどんどん廃業していく事になります。

身内が専従者だったら補佐経験として許可取得の可能性がある

このような問題に対処する為、先代の事業主の確定申告書に「専従者」として記載されている場合、個人事業主の経営を補佐した経験があるという事で経営経験を証明できます。

専従者とは、税務署に手続きをして事業主から給与を貰う身内の方の事を言います。つまり、事業主の身内の方以外はそもそもこの制度に該当しませんのでご注意下さい。

個人事業主の補佐経験証明はこういった事情がある方の救済措置で作られている制度です。つまり、裏技的な方法で使える制度では無いのでご注意くださいね。

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補佐経験の証明に必要となる書類

補佐経験の必要書類一覧

個人事業主の経営補佐経験を証明するのは下記資料が必要となります。

個人事業主の経営補佐経験の証拠 以下6年分の写し
・事業主の確定申告書表紙(受付印有)
・受付印が無い場合は受信通知
・決算書の専従者給与欄
建設業を営んでいたいた証拠 「α」か「β」いずれか

α下記資料の写し
・当該工事の請求書や発注書
・通帳の入金が確認できる部分
β下記資料の写し
・証明期間分の建設業許可通知書

以下詳細を解説していきますね。

個人事業主の経営補佐経験の証拠

経営補佐経験の商工で必要になる書類「確定申告書表紙(要受付印)」「受信通知(受付印が無い場合」「決算書の専従者給与欄」は下記のとおりです。

確定申告書表紙は分かり易いですね。こういった書類です。

受付印についてはこういったものか、

こんな印鑑が押してあればOKです!

もし確定申告書に受付印が無ければ受信通知を用意します。このような書類になるのですが、申請するソフトによって多少雛形が変わるのでご注意ください。

最後に決算書の専従者給与欄です。

経営補佐経験を証明する為には、事業主の決算書の専従者給与欄に氏名が記載されている必要があるので、こちらに記載が無い場合は補佐経験を証明できない事になります。

建設業を営んでいたいた証拠

次に、建設業を営んでいた証拠として「当該工事に係る請求書若しくは発注書」と「それが入金された預金通帳」を提出します。それぞれ写しで大丈夫です。

【請求書に関する注意】
建設業を営んでいた証拠として提出する請求書は下記注意事項があります。このような書類を年1件、確定申告書を提出する年数分添付します。

・許可取得予定の業種と同じ工事内容だという事がわかるもの
・注文者と請求者(事業主)がわかるもの
・請求日が分かるもの
・工期(何年何月にした工事か)わかるもの

内装仕上工事の経営補佐経験を証明したいのに、とび土木工事の請求書を添付しても証拠になりません。

「〇〇邸工事」という内容ではなく「〇〇邸内装仕上工事」というように、どのような工事をしたかはっきり分かるような請求書を添付するようにして下さい。

また、請求書にはしっかり相手方が記載してあり、事業主(この場合だと前代表)が発行したと分かるように屋号や氏名が記載してある必要があります。

最後に、請求日と何年何月の工事かが分かるようなものである事が必要です。いつ行った工事に関する請求書か分からないと、経験の証明になりませんからね。

【入金された通帳に関する注意】
添付する請求書に併せて、対応する入金が分かる通帳を添付します。よくあるのが過去の通帳を紛失してしまったというトラブル。

過去の通帳を紛失してしまった場合、金融機関に問い合わせをすると再発行してくれますので、しっかり準備して用意するようにしましょう。

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将来に備えて建設業の個人事業主が準備しておく事

承継にそなえて身内を専従者に

このように、個人事業主の前代表が亡くなってしまった場合でも、専従者として給与支払いの記録があれば経営補佐経験を証明する事により経営業務の管理責任者になる事ができます。

あくまで、専従者として給与の支払い記録があれば。これは、確定申告書に専従者給与として記載されているかとう点で証明するしかありません。

今個人事業主で建設業を営んでいる方、もし身内の方と一緒に経営をされているのであれば、専従者として登録をして、しっかり確定申告書に記載するようにするのがいいでしょう。

このページのまとめ

如何でしたでしょうか?今回は個人事業主の経営補佐経験について解説をさせて頂きました。

個人事業主の専従者として確定申告書に記載されている場合、経営補佐経験として6年以上経験があれば建設業の経営絵業務の管理責任者としての資格を有する事ができます。

専従者とは事業主の身内しかなる事ができません。また、専従者は税務署に手続きをしないとなる事が出来ませんので、ご注意くださいね。

もし、専従者になっていなかった…こういった時は実際経営補佐をしていても、経営補佐経験として認められる事はありません。証明できなければ意味が無いのです。

今、個人事業主として建設業を営んでらっしゃる場合、将来の承継対策として身内の方を専従者として登録してもいいと思います。
※専従者は税務上のメリットデメリットがあるので、税理士さんと相談してくださいね。